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群馬県桐生市。

古くから織物のまちとして発展し、歴史ある街並みと豊かな自然が調和するこの地域には、今も多くの住宅が静かに時を刻んでいます。

近年、日本では人口減少やライフスタイルの変化により、地方には活用されていない住宅が増えています。一方で、それらの建物の中には、適切な改修を行うことで、再び住まいとして新たな価値を生み出せるものが数多くあります。

都市部にはないゆとりある住環境、穏やかな時間の流れ、そして手の届きやすい住宅価格。

桐生市は、新しい暮らしを考える人にとって、魅力ある選択肢の一つです。

今回ご紹介する住宅は、昭和53年に建てられた木造住宅です。

現地調査では、庭には雑草が生い茂り、屋根や外壁には経年による劣化が見られました。しかし、建物全体を調査した結果、木造躯体は良好な状態を維持しており、建物本来の価値は十分に残されていました。

建物を更新するうえで大切なのは、すべてを新しくすることではありません。

残すべきものを見極め、その建物が持つ魅力を活かしながら、これからの暮らしに必要な性能を加えていくこと。

その積み重ねによって、建物は新しい時間を歩み始めます。

今回の工事では、構造材や木部など建物の個性を感じられる部分をできる限り残し、設備や内装については現代の暮らしに合わせて更新しました。

また、外壁は建築当時の意匠を大切にし、昭和期の住宅で広く採用されていたモルタル塗り仕上げで補修・再仕上げを行いました。

現在、日本の住宅では窯業系サイディングが主流となっていますが、本プロジェクトでは建物本来の表情や質感を受け継ぐことを重視し、当時の風合いをできる限り再現しています。

数か月にわたる工事を経て、この住宅は新たな姿へと生まれ変わりました。

街並みに自然と溶け込む落ち着いた外観、木の温もりを感じられる室内、そして現代の暮らしに求められる快適性と安全性。

建物が歩んできた時間を大切にしながら、これから先も長く住み続けられる住まいとして、新たな価値を備えています。

私たちは、建物を単なる不動産とは考えていません。

一棟一棟の建物には、その土地の歴史があり、人々の暮らしがあり、未来へ受け継ぐ価値があります。

物件探しから建物調査、リノベーション、そしてその後の活用まで。

建物と人、地域と暮らしをつなぎながら、一棟一棟に新しい価値を届けていくこと。それが私たちの目指す住まいづくりです。

桐生というまちで、この住まいから始まる新しい暮らしを提案していきます。

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